失業保険の支給開始時期が自己都合退職後3か月から2か月に変更

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2020年10月1日から、会社を自己都合で退職した場合の失業保険の給付(正式には「雇用保険の失業等給付」)の支給開始時期が、退職後にハローワークで手続きをした日から、3か月後だったのが2か月後に短縮されています。

これは、働く人が安心して転職活動が行えるようにすることを目的としています。

そこでこの記事では、

失業保険はどのような場合に受け取れるのか?
どれくらいの金額を受け取れるのか?
どれくらいの期間受け取れるのか?など

失業保険の制度から、手続きから受給までの流れについてお伝えしてきます。

失業保険(失業手当)を受け取れる人

失業保険は、会社を退職した人全員が受け取れるわけではなく、受給するためには、一定の条件をクリアしなければなりません。

1.退職日前の2年間に、雇用保険に加入していた期間が12ヶ月以上あること。

ただし、ひと月の出勤日数(※)が11日以上ある月をひと月として数えます。
※厳密には「賃金支払基礎日数」といい、出勤日だけでなく、有給休暇を取得した日なども出勤した日として扱います。

例外:
解雇などの会社都合で退職した場合や、65歳以上の人が退職した場合は、退職日前1年間に、雇用保険に加入していた期間が6ヶ月以上あればOKです。(各月の出勤日数は、11日以上必要)

※65歳以上の従業員の雇用保険加入ついては、こちらの記事を参考にしてください。
「雇用保険は65歳以上でも加入が必要!対象者は?手続きや退職後の給付は?」

2.失業の状態にあること

会社を辞めた=失業の状態ではありません。
失業の状態とは、積極的に就職しようとする意思があり、健康および環境面からいつでも就職できる状態にあり、実際に仕事を探していることです。

ですので、
妊娠や出産、育児のため、すぐには就職できないとき
定年などで退職して、すぐに働く意思がないとき
などは失業の状態にあるとは言えません

妊娠・出産・育児・疾病等の理由により直ぐに職業につくことができないときは、「受給期間」の延長ができます。

この2つの条件を満たしていれば、失業保険を受け取ることができます。

失業保険(失業手当)を受け取るまでの流れ

1.離職票を会社からもらう

勤務していた会社から、ハローワークの受付印が押された「離職票1」「離職票2」を受け取ります。

2.ハローワークで手続きを行う

自分が住んでいる住所地を管轄するハローワークで、「求職の申込み」を行ないます。

持参物:
・雇用保険被保険者離職票1と2
・雇用保険被保険者証(なくても手続きはできます)
・本人確認ができるもの(住民票、運転免許証、マイナンバーカードなど)
・マイナンバーが確認できるもの(マイナンバーカード、通知カードなど)
・写真(縦3cm×横2.5cmの正面上半身のもの)2枚
・印鑑(認印で可)
・本人名義の普通預金通帳(ゆうちょ銀行も可)

このときに離職理由についても判定し、給付制限期間(3ヶ月)の有無が決められます。
※なお、離職理由によって、受給できる失業保険の金額と日数も異なってきます。また離職理由に関係なく、待期期間(7日間)は失業保険を受けることはできません。

退職理由が自己都合の場合は、3か月間の給付制限期間が設けられていましたが、冒頭でお伝えしたように、2020年10月1日からは2か月に短縮されています。

※ただし、給付制限期間が2か月となるのは、2020年10月1日以降に退職をした人で、5年間で2回の退職までとなっています。

3.失業の認定を受ける

初回説明会開催から、原則4週間に1度、ハローワークで失業の認定を受ける必要があります。
このときに、4週間の間にどのくらい求職活動をしたか?どれくらい働いたかなどを報告します。

求職活動(原則2回以上)をしていなければ、失業保険は支給されません。

求職活動の例:
・ハローワークでの職業相談
・求人への応募
・採用試験や採用面接への参加
・民間の就職フェアや合同説明会への参加
・資格取得のための受験(就職に関係するもの)
など
※初回の説明会も求職活動として認められます。

4.失業保険(失業手当)の受け取り

失業認定から1週間程度で、失業保険が振り込まれます。

失業保険(失業手当)の受け取れる日数と金額

受け取れる失業保険(失業手当)の日数

失業保険(失業手当)を受け取れる日数(所定給付日数)は、雇用保険に加入していた期間、年齢、退職の理由によって、90日から360日の間で決まっています。

1.自己都合、定年、契約期間満了による退職

2.会社都合などによる退職(特定受給資格者、特定理由離職者)

※解雇や倒産などの会社都合によって退職した人を特定受給資格者、契約更新を希望したものの契約更新されずに退職した人を特定理由離職者といいます。

3.障害者など就職が困難な人

4.65歳以上の人

※65歳以上の人には一括で支給されます。

受け取れる失業保険(失業手当)の金額

失業保険(失業手当)の金額は、退職日以前6か月間の給与の平均から計算します。

退職日以前6ヵ月の給与÷180日=1日当たりの給与額
この1日当たりの給与額を「賃金日額」といいます。・賞与や臨時に支払われた給与は除きます。
・退職日が給与締日以外の場合は、最終月の給与は計算に用いず、その前6か月間の給与で計算します。

この賃金日額に50~80%の給付率をかけて計算されるのが、失業保険(失業手当)の1日当たりの金額「基本手当日額」です。

賃金日額×給付率(50~80%)=失業保険(失業手当)の1日当たりの金額(基本手当日額)
基本手当日額には上限が設定されていて、毎年8月1日に見直しが行われます。

基本手当日額に、受け取れる日数(所定給付日数)をかけると、受け取れる失業保険(失業手当)の総額が求められます。

基本手当日額×所定給付日数=失業保険(失業手当)の総額

失業保険(失業手当)が受け取れる期間

失業保険(失業手当)は受け取れる期間(受給期間)が決まっています。

離職した日の翌日から1年間
(所定給付日数330日の人は1年と30日、360日の人は1年と60日)

この間に、病気、けが、妊娠、出産、育児などの理由で、継続して30日以上働くことができなくなったときは、その働くことのできなくなった日数だけ、受給期間を延長することができますが、延長できる期間は最長で3年です。

所定給付日数が残っていても、受給期間を過ぎると失業保険(失業手当)を受け取ることはできなくなってしまいます

失業保険(失業手当)受給中に就職したとき

再就職手当

待期期間(7日間)を経過した後に、安定した職業についた人に再就職手当が支給されます。

安定した職業とは?
就職をして雇用保険に加入する場合や、自らが事業主になって従業員を雇用保険に加入させる場合など

支給される金額

給付日数が、所定給付日数の2/3以上残っている場合
支給残日数×70%×基本手当日額給付日数が、所定給付日数の1/3以上残っている場合
支給残日数×60%×基本手当日額

就業促進定着手当

再就職手当の支給を受けた人が、再就職先で継続して6か月以上勤務し、その間の1日分の給与額が、前職で支給されていた1日分の給与額より低下している場合に支給されます。

就業手当

失業保険(失業手当)受給期間内に、所定給付日数の1/3以上かつ45日以上を残して、再就職手当の対象外となる形態で働いた場合、その働いた日ごとに基本手当日額の3割が支給されます。

その他の手当

常用就職支度手当、移転費、広域求職活動費などの手当もありますので、ハローワークでよく説明を聞いてください。

まとめ

・失業保険(失業手当)が受け取れるのは、1と2の要件を満たす人
1.退職日前の2年間に、雇用保険に加入していた期間が12ヶ月以上あること
※会社都合や65歳以上で退職した人は、1年間に6ヶ月以上
2.失業状態にあること

・失業保険(失業手当)は退職理由により、受け取れる時期が異なる
自己都合退職の場合の給付制限期間が、2020年10月1日以降は、3ヶ月から2か月に短縮されている

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