社会保険の加入手続きが遅れたときはどうする?ポイントは“60日”

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社会保険

社員から「保険証はまだですか?」と言われ、社会保険の手続きをしていなかったことに気づいた。

社員が入社してから数週間経っているが、バタバタとしていて、社会保険の加入手続きが遅れてしまっている。

社員が基礎年金番号やマイナンバーなど、社会保険の手続きに必要な情報を持ってくるのが遅くなり、手続きができていない。

年金機構のホームページを見てみると、社会保険の加入手続きは、5日以内にしてくださいと書いてあるけど・・・、

「5日以上遅れていても手続きできるのか?」
「何日くらいまでの遅れだったら、受け付けてもらえるの?」
と不安や疑問に思われているかもしれません。

そこで、この記事では、このような方のために、社会保険の加入手続きは、実際はどのくらい遅れて手続きしても大丈夫なのか?

そして、実際に遅れて手続きをするときには、どのような点に注意すればよいのかをお伝えしてきます。

社会保険の加入手続きは遅れても大丈夫?

結論としては、社会保険の加入手続きは、入社後5日以上経っても問題ありません。

社会保険の時効は2年間ですので、この2年の時効期間内であれば、いつでも手続き可能です。

ただし、入社後60日以上経ってから手続きする場合は、注意が必要です。

なお、これは従業員個人の加入手続きだけではなく、会社が社会保険に新規加入する場合(新規適用)の場合も同じです。新規適用についてはこちらの記事を参考にしてください。
「社会保険の新規加入手続きの仕方、新規適用届に記入する事業の種類は?」

社会保険の加入手続きが、60日以上遅れた場合は注意

社会保険の加入手続きが、社会保険に加入することになった日(新規採用の場合は、入社日)から、60日以上遅れた場合は、資格取得届に添付する書類が必要となります。

一般従業員の場合

一般従業員の場合は、以下の添付書類が必要となります。

60日以上遡る場合の添付書類

1.出勤簿(タイムカードでも可)
2.賃金台帳(給与明細書の控えでも可)が必要となります
3.遅延理由書
様式:遅延理由書(PDFファイル)
記載例:遅延理由書(PDFファイル)

取締役など役員の場合

対象者が取締役など役員の場合は、出勤簿の代わりに以下のいずれかの書類が1つ必要となります。

1.株主総会の議事録の写し
※役員ごとの報酬金額が決定されていること。
株主総会では、役員報酬の総額のみが決定され、役員ごとの報酬金額は、取締役会(または、代表取締役)に一存されている場合は、添付書類として使えません。

2.取締役会議事録の写し(役員ごとの報酬金額が記載されていること)

※取締役会設置会社の場合

3.取締役報酬金額の決定書の写し(役員ごとの報酬金額が記載されていること)

※取締役会非設置会社の場合
様式:取締役報酬金額の決定書(PDFファイル)
記載例:取締役報酬金額の決定書(PDFファイル)

社会保険の加入手続きの遅れによって注意すること

注意マーク

従業員が古い保険証で病院にいってしまった

同一の健康保険の保険証で受診した場合

例えば御社が協会けんぽに加入しているとして、従業員の古い保険証も協会けんぽのものだった場合、特に手続きは不要です。協会けんぽ内部で処理をしてくれます。

国民健康保険や他の健康保険の保険証で受診した場合

この場合は、すでに窓口で負担している3割プラス、残りの7割を国保等に支払います。

つまり、一時的に治療費の10割を従業員さんが、自己負担することになります。

その後、国保等から発行される療養明細書と領収書を添付して、協会けんぽに健康保険療養費支給申請書(立替払、生血、臍帯血等)を届け出ることで、7割分を返してもらえます

一時的とは言え、治療費の金額によっては、10割負担はけっこう辛いですよね。
このようなことにならないように、従業員さんには、健康保険証が届いてから病院に行ってもらわないといけないのですが、どうしても病院にいかなければならないこともあります。

その場合は、臨時的に保険証が届くまでの間、
保険証変わりに使える証明書があります。

保険証が届く前に病院にいきたいときは?

証明書は2つあり、それぞれメリットとデメリットがあります。

日本年金機構発行の健康保険被保険者資格証明書 

メリット :公的な証明書のため、どの医療機関でも使える
デメリット:発行に手間がかかる(年金事務所の窓口か郵送で手続きを行なう)

会社発行の健康保険被保険者資格証明書

メリット :すぐに発行ができる
デメリット:会社が発行する書類のため、医療機関によっては使えない
様式:健康保険被保険者資格証明書(PDFファイル)
記載例:健康保険被保険者資格証明書(PDFファイル)

社会保険料の支払いと給与天引きに注意

具体的な例でお伝えします。

4月1日入社社員の手続きが遅れ、5月20日届け出をした場合

会社の社会保険料支払い

会社が年金機構に6月末に支払う社会保険料に、
遅れて手続きした従業員の社会保険料4月分と5月分の2ヶ月分が加算される

(社会保険料は翌月支払いのため。例:4月分→5月末日支払い)

従業員の給与天引き

5月支払いの給与で、4月分の社会保険料を天引きしていれば問題ありませんが、していなければ、6月支払いの給与で、4月分と5月分を天引きすることになります。
※本人との話し合いにより、分割して天引きすることも可能です。

従業員が国民健康保険料を支払ってしまった

従業員さんが国民健康保険の保険料を支払っている場合は、市町村で手続きをすることで、返金をしてもらえます
新たに発行された健康保険証が、手続きに必要なります。

手続きが遅れたから、加入の日付を遅らせるのは?

手続きが遅れたからといって、社会保険の加入日を遅らせて、入社日以外の日にするのはやめましょう。

例えば、4月1日入社なのに、社会保険の加入日を5月1日にしてしまった場合。
年金事務所の調査(4年に1回が目安)があった際に、加入日を4月1日に訂正させられ、1ヶ月分の社会保険料を支払うことになります。

まとめ

・社会保険の加入手続きは、入社後5日を経過しても何ら問題はない。
※2年以内であれば手続きができる

・入社日から60日を経過して手続きをする場合は、添付書類が必要となる。

・健康保険証が届く前に病院にかかりたい場合は、健康保険被保険者資格証明書を利用する。

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